肝硬変の症状
肝臓の病気は、症状がわかりにくい…
という問題があります。
しかし、肝硬変へ進行すると、
ハッキリとした症状が、現れるようになります。
肝硬変の症状としては、
以下のようなものがあります。
- 白目や皮膚が黄色くなる(黄疸おうだん)
- 男性の乳房が膨らみ痛む(女性化乳房)
- 手が震える(羽ばたき震戦)
- 胸などに赤い斑点が出る(クモ状血管腫)
- 手のひらが赤くなる(手掌紅斑しゅしょうこうはん)
- 腹に水がたまる(腹水)
- 身体がむくむ(浮腫)
- 出血しやすい(出血傾向)
- 皮膚が黒ずむ
- リンパ節の腫れや痛み
- 意識障害(肝性脳症)
このような症状が見られた場合には、
すぐに病院で、検査を受けなければいけません。
現在のところ肝硬変そのものを、
治療できる有効な治療方法がありません。
他の合併症を引き起こしたり、
肝がんに発展させないために、
治療や禁酒をつづけるしかないのです。
しかし、同じ肝硬変であっても、
症状が軽いうちに治療を始めることが、
病気を重症化させないことにもつながります。
肝硬変を予防するために
肝硬変を予防する方法としては、
次のようなものが挙げられます。
- 肝臓を中心とした定期検診を受ける
- 酒の量を減らす
- 空腹時にお酒を飲まない
- ダイエット
- コーヒーを飲む
- 食生活を見直す
- 食べ過ぎない
- 肝臓の機能を回復する栄養素を補給する
お酒の量を減らす
アルコールの肝毒性には、個体差がありますから、
一概に、安全な量を規定することは難しいですが、
お酒を楽しみながら、肝臓病を防ぎたいのであれば、
一日に飲む量を2~3合以下にし、
週に1,2回の、休肝日を設けるようにするといいでしょう。
また、アルコール性の肝硬変になる人は、
アルコール依存症である場合も多いので、
その場合、同時にアルコール依存症の治療が必要です。
アルコール依存症は、自分1人ではどうしようもない病気ですから、
家族や周囲の方の協力が最も大切になってきます。
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空腹状態でお酒を飲まない
空腹状態でお酒を飲むと、
アルコールの体内への吸収が早まり、
肝臓に大きな負担となります。
ですから、お酒を飲む場合には”おつまみ”など
何かしら食べながら飲むことがおすすめです。
また、肝臓がアルコールを分解する際には、
タンパク質やビタミン、亜鉛類を消費しますから、
おつまみもそれを補給できるような
- 枝豆、おから、煮豆などの大豆食品
- 野菜を多く使った料理
- 牡蠣やウナギ、ナッツ類など亜鉛を含む食品
などを食べることをお勧めします。
ダイエットする
脂肪肝の原因は、主に肥満とお酒の飲み過ぎです。
脂肪肝になると、肝臓の機能が低下しますから、
同じような食生活や飲酒をしていれば、
肝臓の機能への負担が大きくなります。
食べ過ぎ、飲み過ぎを控えることで、
肝臓への負担を減らしましょう。
また、ダイエットをして、中性脂肪を減らすことによって、
肝臓の負担をさらに減らすことができます。
コーヒーを飲む
コーヒーを毎日1杯以上飲用すると、
アルコール性肝硬変の発症を抑制するという
なんとも嬉しい研究結果があります。
コーヒーには、肝機能を改善し、
脂肪肝の発生を抑制する働きがあるんだそうです。
コーヒーを飲むだけですから、
手軽に取り組める、おすすめの肝硬変予防法ですね!!
ただし、やはり飲みすぎも良くありませんから、
何事も「ほどほど」にするということも大切です。
肝臓の機能を高める栄養素を摂取する
肝臓の機能を高める代表的な栄養素と、
それを多く含む食品は次のようなものがあります
- タウリン
…牡蠣などの貝類、タコ、イカ、エビ、カツオなど - ビタミン・ミネラル
…緑黄色野菜・レバー - セサミン
…ごま(特に黒ごま)、ごま油、お茶
このような食品を積極的に摂ることによって、
肝機能を高めることに期待できます。
特にタウリンは、
肝臓に非常にいい栄養素ですから
お酒をよく飲まれる方は、
意識して補給したいところです。
といっても、タウリンは
お酒好きな人の好みそうな、食品に多く含まれますから
実行するのは難しくなさそうですけどね!
まとめ
アルコールが原因となる肝臓障害は、
飲酒量と飲酒期間に大きく影響されます。
当然、大量のアルコールを、長い間飲み続けているほうが、
肝臓に障害の起きる危険性が、高まります。
肝臓病の終着駅ともいわれる、
肝硬変になる前に、肝臓の異常を早期発見すること。
そして、日ごろから飲みすぎに気をつけ、
肝臓をいたわってやることが、何より大切です。