ふちゃぎ!その乱暴すぎる見た目の理由!?

20140915.jp

沖縄の旧暦の8月15日(十五夜)は、ジューグヤとか、ジューグヤウイミ(折目)、
チチウガミ(月拝み)などと言い、五穀豊穣や子孫繁栄を感謝し祈願する日

「十五夜」といっても、内地のように中秋の名月を眺めて、
酒杯を酌み交わすという、「月見」とはちょっと違うのだ


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ふちゃぎとは?

ふちゃぎ(吹上餅)は、沖縄で食される菓子の一種で、
餅粉をこねて蒸したものに、茹でた小豆をまぶしつけたもの。
※「ふちゃぎむーちー」とも。むーちー=餅

旧暦の8月15日に、豊作や厄除などを祈願して、
ヒヌカン(火の神)や仏壇(トートーメー)、
神棚に供えた後に食べる縁起物なのだ。

ふちゃぎ甘くない
なんじゃこりゃ!って見た目でしょ?
しかも、小豆がはがれて食べにくいんだ。

 
ふちゃぎは、ごく薄い塩味をつけて炊いた小豆を、
これまた甘を入れない、餅にまぶして作るため、
ほとんど味がしません

(私は、意外と好き。…といか、あれば食べる。)

ハッキリ言うと、
若い世代には、ウケは良くありません。

見た目もアレですし、
味も物足りないんでしょうね。

そのため最近では、餅や小豆に甘さを入れたり、
中に餡が入っていたりと、既製品のふちゃぎは、
現代の人の味覚に合わせたものが、増えてきている。

でも、もともとが甘くないので、甘が入っているものは、
甘ふちゃぎ」という名で売られている

餅の色も、黒糖の黒、プレーンの白、月桃の緑、
紅イモの紫など、色もカラフルになってきた。

ふちゃぎ
甘ふちゃぎ。甘が入っていると、小豆の色や艶でもわかる。
ふちゃぎは、漢字で書くと「吹上餅」となるが、
その名の通り、蒸気の吹きあがった蒸器で蒸して作る餅だ。

 
小豆には魔除けの力があるといわれ、
つぶすと、その力が失われるということで、
小豆を丸ごと餅にまぶしているのだ。


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ふちゃぎを食べるようになった由来

ふちゃぎを食べるようになった由来となる、
似たような話が、いくつか残っている。

登場人物や、細かな設定が違ったりするものの、
だいたいの内容は、共通している。

ふちゃぎのいわれとして、全然違う話も、
存在するのだが、今回紹介する話を私は、推す。

何故ふちゃぎの見た目が、ああなのかということが、
腑に落ちる(?)話だと思うからだ。

 
墓の近くを通った人が、肩をつかまれたので、
びっくりして引っ張ると、出てきたのは、
行方不明になって、死んだと思われていた人間だった。

話を聞けば、マジムンに惑わされ、
気がついたら、墓の中に入れられていたと。

※マジムン:魔物・悪霊

その人の家では、ちょうど四十九日の準備が行われていて、
葬儀のための、餅や餅菓子を作っているところだった。

死んだと思っていた人間が、
帰ってきたもんだから、
みんな驚き、そして喜んだ。

葬儀のために準備していた餅に、
急遽小豆をつけて、生還を祝った…

 
というような、内容のものです。

ふちゃぎ甘くない

なるほど!
突然のことで慌てていたから、ふちゃぎは、
あのような乱暴にも思える見た目になったのだ!!

決して、うちなーんちゅの大雑把な性格が、
ああさせたわけじゃないのである!!


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タンナファクルー!丸玉製菓のタンナファクルーが人気な理由!

明治時代、首里にあった、菓子屋が考案したと言われる、
沖縄のお菓子「タンナファクルー」。

素朴で、何とも懐かしいお菓子なのである。
黒糖と小麦粉、卵、ふくらし粉だけで作られる、シンプルな焼き菓子だ。

タンナファクルーは沖縄の製菓

これは、考案者の直系一族が営んでいる、「丸玉製菓」の商品。
沖縄のスーパ―などには、必ずといっていいほど、置かれている。

現在は三代目が後を継ぎ、いまも昔ながらの作り方を守って、
日々手づくりで、作っているのだそう。

県内の複数メーカーが、タンナファクルーを作っているが、
作業は、機械化しているところが多いにもかかわらず、
直系の丸玉製菓は、生地を練る作業も社長、自らがやっている。

たんなふぁくるー

こう見ると、なんだか、
シイタケみたいに見えるな。

しかし、シイタケにあらず。
これが、タンナファクルーです!!

ちなみに、1袋にこれが11枚入っている。

なんとも、中途半端な数だなと思っていたら、
1枚は、「しーぶん」なんだとか…

※沖縄では、おまけのことを「しーぶん」といいます。

お、1枚得した!!

たんなふぁくるー断面

断面は、こんな感じ。
見るからに、素朴でしょ。

食べると、優しい黒糖の香りと甘さが、
口いっぱいに広がる、おいしいお菓子なんだなぁ。

これが。

ただ、見た目と違って、
噛むと歯に、まとわりつきます。

粘りがあるんですね。

だから、しけったりしていると、
袋の中で、タンナファクルー同士が、
くっついちゃってたりすることも。

ま、愛嬌です。

で、ここが大切なんだけれども、
丸玉製菓のものは、一番しける気がするのです。

そして、見た目以上の重量感がある。

これは、何故かと言うと、
黒糖の割合が多いからだと思う。

原材料欄を見るとわかるのだが、
「黒糖・小麦粉・上白糖・鶏卵・膨張剤(ふくらし粉だと思われる)」
と、表記されている。

原材料は、含まれている重量が多いものから、
順番に表記するようになっているので、つまりは、
小麦粉よりも黒糖のほうが、多く含有されているということである。

ためしに、他のメーカーの製品を見てみると、
小麦粉の方が、先に表記されている。

つまり、丸玉製菓のタンナファクルーは、
他のメーカーのものよりも、たっぷりと黒糖が入っているのである。

そのあたりが、丸玉製菓のタンナファクルーが、
一番人気がある理由なのかもしれないと、考えながら、

しけってくっついた、タンナファクルーを、
はがしながら、パクついている最中なのです。


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タンナファクルーの名前の由来

タンナファクルーの考案者が、
玉那覇(たまなは)さんという方だったようで、
それで「たんなふぁ」(沖縄の発音で)。

そして、その玉那覇さんのあだ名が、
イルクルー」(色が黒い)だったそうで、
それで、「タンナファクルー」の名前が付いたという説があります。

私は、黒砂糖を使っているから、
あるいは、黒いお菓子だからという説を推しますが。
でも、ここは沖縄。ありそうな話です。

クンペンの庶民版

タンナファクルーが出来るずっと前から、
琉球王家には、「クンペン」という、
ゴマ餡の入ったお菓子がありましたが、
当時の庶民には、手が届かない高価なものでした。
 

くんぺん
伝統的なクンペンは、ゴマ餡ですが、
現在は、ピーナッツ餡だったりするのも、あります。
「こんぺん」って書いているのもあるんだな。

 
いわば、タンナファクルーは、そのクンペンの、
餡が入っていないバージョンであり、庶民版ともいえるわけだ。

ちなみに、現在ではクンペンも、
庶民派価格で買えます。

でも、どちらかというと、やっぱり、
クンペンの方が、上等なお菓子というイメージかな?

タンナファクルーを買うなら…

沖縄で100年以上の歴史を持つ、
庶民のお菓子は、うちなーんちゅだけではなく、
誰がも、懐かしさを覚えるであろう、素朴なお菓子である。

めちゃくちゃうまい!
というわけじゃないけれど、

一度食べると、
やめられないとまらない~♪

な、私も大好きなおかしなのです。

茶菓子としても合うし、
牛乳とも、でーじ合います。

(というか、何か飲みながらでないと、
喉が渇くお菓子です)

で、お土産に買うなら、お土産屋ではなく、
サンエー」とか「かねひで」とか、
沖縄のスーパ―で購入すべし!!

県外なら、わしたショップで扱っているみたい。

そのほうが、絶対安いからね。
ま、包装は高級感ないけれども。

丸玉製菓の直売店は、国際通りの中央にある、
むつみ橋から沖映通りを150mほど行った左手にあります。

ただ、本当に小さい店なので、見過ごさないように。

ここで買う利点は、工場でできたばかりのものが、
並ぶということです!!

これなら、しけてなーい!!

 
沖縄にもいけないし、
近くに「わしたショップ」もないけど、
タンナファクルーが欲しくなった方は、こちらから↓

≪沖縄のお菓子≫【丸玉製菓 タンナファクルー】


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