アジクーター!?沖縄料理は味付けが濃い!?あのね。

「沖縄料理は味付けが濃い」と言う人がいる。

まー、どこで何を食べたのかはわからないけど、
そんなことはない。

ま、それは置いといてとりあえず、
沖縄には「アジクーター」という言葉がある。

直訳すると「味が濃いもの」という意味だが、
それは決して味付けが濃いということではない

濃い出汁と素材からの旨味によって、
味わい深い料理のことを表すのである。

「アジクーター」とは、

     

  • こってりしている
  • コクがある
  • 味わい深い

 

…という意味だと、理解してもらえると、
そう間違いはないはずなんだけど、
基本的に「おいしい」ものに使う言葉である。

しかし、「アジクーター」の意味に関しては、
なかなか感覚的な部分も多いため、
話が通じない場合もある。

特に「アジクーター」を
「味つけが濃いもの」と憶えた
本土のかたとの会話では。

例えば、こんな感じ。

 

 
A「あのさ、○○食堂の料理って、アジクーターすぎない?」

B「なんで? アジクーターだったら、おいしいんじゃない?」

 

味付けが濃いという意味合いで、
「アジクーター」と使う人もいるが、
それは、あくまで「おいしい」ことが条件だ。

上の例だと、Aさんは、
「味付けが濃すぎて、おいしくない」
というような意味合いで使っていますが、
このような使い方は、あまりされません。

「アジクーターでまーさっさー!」
(コクがあっておいしいさー!)

のように、使われるわけです。


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沖縄そばのアジクーター

アジクーターは、ダシが濃いって
意味合いでも使われます。

例えば、沖縄そばでいうと、

     

  • あっさり⇒カツオだしが効いている
  • こってり⇒豚だしが効いている

 
ということになると思いますが、
豚だしが効いていて、旨味の強い
ものに対して、「アジクーター」と使います。

豚だけに限らず、脂を含んで
こってりとしたうまみのある料理

に対して「アジクーター」と使います。

沖縄の料理は味が濃い?勘違いしている諸君よ

 

たまにネット上のレビューで見かけるのが、
本土の旅行者による、次のような書き込み。

「少し塩辛かったけど」
「少し味付けが濃かったけど」

それほど塩辛くない、むしろ控えめな
味付けだと思われる店のレビューに、
こういう書き込みがあったりするのである。

これは、食べる人のその時の体調などにもよるのだろうが、
それよりも何よりも、ダシの旨味に慣れていない
ということも大きな原因であるということを言っておこう。

何故、私がそういう風に考えるのかという
理由を書く前に、ちょっと言っておきたいことがある。
 

沖縄は、出汁を食べる文化だ。
 
…そういうことを書くと、本土のかたからすれば、
「何を言うか!出汁なら我々の方が…」
などと怒られてしまいそうだが、まずは聞いて欲しい。

沖縄の料理には、たっぷりのカツオ出汁が使われる。
その証拠に、カツオ節の個人平均消費量は断トツである。

これは調べてみればすぐわかることだが、
2位の県と比べても、4倍近く多い量を消費しています。
(2012年時点 以前は平均消費量の7倍も消費していました。) 
以前より消費量が減ってきているものの、依然断トツ。

さらに、沖縄は豚肉の消費量も多いのだけれど、
豚肉を煮た汁は、豚出汁として使うし、
干しシイタケの消費量も全国上位なのです。

カツオ出汁、豚出汁、干しシイタケの出汁全てを
使った料理も、沖縄には多いのだ。
 

さらに、沖縄では育たない「昆布」の消費も、
年々消費量が少なくなってきてはいるものの、全国上位。

(長い間、沖縄は昆布の消費量全国一位だったんだけれど、
現在は一位の富山県に大きく引き離されている。)

沖縄は、昆布を使う料理が多いものの、
昆布で出汁を取ることは、そう多くない(気がする)。

沖縄では、昆布は出汁取りではなく、
具材として食べることが多いのである。

例えば「クーブイリチー」のように。

しかし当然ながら、調理すると、
自然に昆布のだしも出るわけなので、
昆布ダシを利用しているとも言えるだろう。

 

つまりは、

沖縄県民は濃い旨味を好む傾向にあり、
素材の旨味を強く感じさせる料理が多い。

のである。

 

しかしここで私は、濃いダシがいいとか、
悪いとかを言いたいわけではない。

濃いダシを使えば、おいしいとも、
一概には言えない。

当然料理にもよるし、
濃すぎるダシは「まずい」という
料理人のかたもいる。

いろいろな種類のダシが入ると、
ケンカし合うと言う人もいる。

 

まあ、いいじゃないか。
 

あくまで、それは単に好みの問題で、
単に、地域の食文化の嗜好の話でしかないのだ。

それで、おいしいと思っているし、
「アジクーターで、でーじまーさっさー!」
と思っているのだから。

 
ただ、私がここで言いたいのは、
ダシが濃い薄いの問題ではなくて、

「沖縄の料理は味付けが濃い」というのは、
ちょっと違うよ!ということなのである。


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沖縄料理は基本的に薄味だ

 

濃い出汁で調理すると、薄い塩加減で
満足できる。つまり、減塩できる

なので沖縄料理は、基本的に薄味なのです。

そのかわり、

濃い出汁に慣れていない人は、
塩が薄くても「塩辛い」と感じてしまうこともある。

 

許容範囲以上の旨味というのは、人によっては
「えぐみ」だったり「苦味」だったりと捉えられる。

そしてそれらを、「塩っけ」として、
認識する人もいるわけだ。

人間の認識能力というのは、
知覚したものを、記憶の中の
どれと近いか比べている。

当然、経験したことのない知覚は、
正しく認識できない場合もある。

完全一致するものが無ければ、
経験してきた知覚の中で、それに
似たようなものだと、誤認識することもある。

だから、濃い出汁に慣れていない人からすると、
その人の許容範囲以上の旨味というものは、
「塩っけ」として認識されてしまう場合もあるわけ。

 
何故、私がそう考えるのかと言えば、
あるテレビ番組を見たからなんです。
 

その番組は、日本料理の料理人が、東南アジアで、
その地域の素材を使って料理するというものでした。

その方は、当然腕も経験も一流の料理人です。
 

その方が作った「すまし汁」を、現地の人が試食して
述べた感想が、一様に「塩辛過ぎる」だったのだ。

それは、有りえないんです。

一流の料理人が、すまし汁を
塩辛く作れるはずがないのだ。

きっと、

旨味の強いダシに慣れていないというのもあるだろうし、
鰹節の出汁に慣れていないということもあったんだと思う。

 

この番組を見て、ピーンと来たわけ。

長年の疑問が答えと繋がったわけ。
私の頭の中で。

「沖縄の料理って味付け濃いよね?」
っていう人の勘違いはどこからくるのか?

っていう疑問とその答えが。

自分の感覚は絶対じゃない!違いを楽しんで!

 

自分の感覚だけが正しいと思っているのならば、
他の文化は永遠に理解できないだろう。

 

ときに本土の方に、
「沖縄料理っておいしくないね」
と言われることもある。

私は混乱する。

私にそんなことを言って、
どんな答えを期待しているのだろう。

私は、沖縄料理がおいしいと思っているのだから。

「塩辛いね。」などと、明解な質問であれば、
答えることはできる。

「そうですか?塩分を計るとそうでもないんですけどね。実際に、沖縄は食塩の消費量調査においても常に全国下位なのですが」

などと。

しかし、「おいしくないね。」は、
何とも答えづらい。

自分の味覚が絶対だと思っている人には、
何を言っても伝わらないのだ。

理解するしないだけでなく、他の文化を楽しみたいのならば、
自分の感覚が絶対でないことを自覚することが大事なんじゃないかなぁ。

「違い」こそが面白いんだし。

なんてことを、偉そうに考えたりします。


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ソーメンチャンプルー!くっつかないで作る5つのコツ!と裏技!

そうめんを炒めるという
沖縄独特の調理法で作る
ソーメンチャンプルー」。

ソーメンタシャー
ともいいます。

ちなみに個人的な見解では、
ソーメンタシャーの方が正しいと思います。

ただ、ソーメンチャンプルーのほうがとおりがいいと
思うので、ここではソーメンチャンプルーと書きます。


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チャンプルーの定義とは?

ソーメンチャンプルーは、
沖縄の家庭料理の定番のひとつです。

シーチキンなどの缶詰と、ソーメンがあれば作れるということで、
台風の時など、非常時の定番メニューとしても食べられています。
 

もしかすると、中華のビーフンを
参考にしたのかもしれませんが、
そうめんを炒めて食べるというのは、
沖縄独特の食文化だと言えるでしょう。
 

ソーメンチャンプルーは、
「ソーメンタシャー」の他にも
そーめんぷっとぅるー」と呼ぶ場合もあります。

これは、めんがさらさらとしていなく、
まさに見た目が「ぷっとぅるー」としているものです。

(伝わるかなぁ)

安物のそうめんを使うと、
このような状態になったりします。

個人的なイメージとしては、茹ですぎて
失敗したソーメンチャンプルーという感じなんですが、
なかには、この「ぷっとぅるー」を好む人もいるんですよね。

ソーメンチャンプルーをくっつかないで作る5つのポイント

よく食べられているとはいえ、なかなか上手に
ソーメンチャンプルーを作れないという方も多いようです。

その最大の原因は、炒めている間に
麺がくっついてしまうということでしょう。たぶん。

なので、ソーメンチャンプルーをくっつかずに作る
5つのポイントを教えちゃいますよ。

ま、いたって普通といえば普通なんですが、
普通なことをきちんとやれば、うまくいきますよ!

麺がくっつかない5つのポイント!
  1. 麺を表示時間よりも短く茹でる!
  2. 茹でた後は流水で洗う!
  3. しっかり水を切る!
  4. 油をまぶす!
  5. 炒めるのはサッと!

 
麺を茹でるときには、炒めることも考えて、
袋に表示されている時間よりも短めに茹でます。

普通に茹でると、「ぷっとぅるー」になります(笑)

で、茹で上がったらザルにあげ、
流水で洗います。

  • ぬめりを軽く流す
  • 麺を冷ます

 

という目的です。

 

ソーメンチャンプルーをくっつかないで作るコツ

ぬめりが強いと、くっつく原因になりますし、
そうめんのモノにもよりますが、出来上がりが
アブラ臭さを感じるものになってしまう場合があります。

冷やすのは、それ以上麺が茹でらないように
するわけですね。「ぷっとぅるー」にならないように。
 

そうめんを洗う時は、流水をあてて
少し冷めてから、手で洗うようにしてください。

これは、火傷をしないように(笑)
ということもありますが、
熱いうちに直接手で麺にさわると、
手のにおいなどが移ったりするからです。

ま、炒めますので、
そこまで気にしなくてもいいんですけど。

 

そして、ザルの中でぎゅっとして、
ソーメンの水けをしっかりと切ります。

そのまま放置しないでくださいね。
くっついてしまいますよ。

 
ぎゅっと水けを切った後は、
シーチキンをそうめんに絡めておきます。
これはシーチキンの油ごとです。

(油の量は調整してね。)

油を絡めておくことで、炒めている最中に
くっつきにくくなるわけですね。

また、シーチキンの油によって、
おいしくもなります。

ですから、ソーメンチャンプルーを作る際には
油の入っているシーチキンを使用してください。

シーチキンを使わない場合は、
サラダ油やごま油を麺にまぶしてください。

茹でる際に、お湯に油を少し垂らす人もいますよ。
 
 

シーチキンをそうめんと混ぜる際に、
味を入れちゃう人もいます。

フライパンで炒めるときは、
スピード勝負ですから、
素早く味を決めなければなりません。

ニラなどとともに、フライパンで炒めますが、
麺は温まる程度でいいんですよ。さっとです。

(中には炒めるのではなく、ただ混ぜるだけという人もいるくらいです)

炒めすぎると、粘りが出てきますし、
麺がくっつく原因になります。

フライパンに麺を入れた後は、
急げー急げー!です。

 
 

沖縄の人は、「ほんだし」を使う人が多いんですが、
ソーメンチャンプルーの場合は、多用は禁物です。

色が移っちゃいますからね。
やっぱりそうめんは白い方がいいですから。

また、同じ理由で、醤油を使う場合にも、
色がつきすぎないように少量にしたいですね。
 

味付けは、基本的に塩です。

好みで胡椒、少量の醤油。

刻みのりや、錦糸卵、紅しょうがを
混ぜて食べるのもおいしいですよ!


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ソーメンチャンプルーの麺がくっつかない裏技

と、そうめんがくっつかずに
ソーメンチャンプルーを作るコツを書いたわけですが、

それでもうまく作れないという人もいるかもしれません。

使っているそうめんの質にもよるとは思うんですが、
ここで裏技をひとつこっそりとお教えします。

 
 
 

実は、最も簡単にソーメンチャンプルーの麺を
くっつけずに作る方法とは…

 
 
 

ゆでたての麺を使わないってことなんです…

 
 

食堂などで、ソーメンチャンプルーがたくさん出るところは、
茹でて油をまぶして、冷蔵庫に入れたりしているところもあるんです。

茹でる時間がかからない分、早く作れますからね。

そういうところでは、不思議と麺はくっつかない。

 
…ということに、ある時気がついて、
もしかすると…と思って家で試してみると、
 

麺がくっつかな~い♪
 

不思議ですな。
麺が油を吸って、表面に膜をつくって
くっつきにくくなっているんでしょう。

早く作れるということと、
くっつかずに作れるという
2つの長所を兼ね備えた裏技です。

おばぁたぁは凄いね。

 

そしてもう一つ。
テフロン製のフライパンを使うということ。

なんだかつまらないかも
しれませんが、これ強力。
 

ソーメンチャンプルー味付けのバリエーション

ちょっとインチキすると、市販の
「沖縄そばダシ」などを使って、
味付けをしてもおいしいですね。

豚の出汁、カツオの出汁、シーチキンの油、
の旨味が入りますし、味付けもすばやく
決めることが出来ます。

少量の水分が入ることによって、
つるつると食べやすくもなりますな。

他にも、シーチキンではなくて、
サバ煮缶(水煮)などで作る人もいますね。

これもうまい。

 

さてここで、ちょっと変わった味付け方法をご紹介します。

スクガラスの瓶に入った漬け汁を調味料として使うというもの。

スクガラスとは?

スクガラスの漬け汁は、いわゆる「魚醤」です。
魚醤とは、魚から作った醤油であり、日本や世界各地に
存在する調味料です。例えば、ナンプラーやしょっつるなど
がありますね。

ソーメンチャンプルーを作る際に、
スクガラスの漬け汁で味付けするわけです。

スクガラスの旨味の加わって、ひとあじ違う
ソーメンチャンプルーが出来上がります。

スクガラスのエキスがたっぷり含まれている漬け汁ですから、
使わずに捨ててしまうのはもったいないですよね。

栄養も豊富ですし、調味料としても
使えるので、チャレンジしてみてください。

できれば、漬けてから時間がたったもののほうが、
風味がでます。

においが気になるのならば、薬味をのせて!

 


…と、いうことでソーメンチャンプルーをくっつけずに作るコツを
紹介させていただいたわけなんですが、

こんなにも沖縄で消費されている「そうめん」が、
実は沖縄では作られていないんですよねぇ。

いつも不思議に思います。


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沖縄の代表的な汁物「いなむどぅち」|旨味好きなうちなんちゅ

いなむどぅちは、甘めの白みそを使った具だくさんの汁で、
沖縄では、祝いの席に出される代表的な料理のひとつ。
「いなむるち」とも表記されます。

「いなむどぅち」とは、「いな(イノシシ)むどぅち(もどき)」という意味。
ようするに、昔はイノシシを使っていたんだけど、イノシシの代わりに、
豚肉を使って作られるようになったから、こういう名前になったのだ。

しかし、イノシシ汁も確かにうまいんだけど、
この「いなむどぅち」は、名前を変えてあげてもいいんじゃない?
なんて思うほどに完成された、豚肉を使った逸品だといえる。

そもそも「イノシシもどき」とは、この汁料理に対しても、
豚に対しても失礼な名前じゃないか!!

まあ甘めの「豚汁」とも言えるけど、
そうも呼びたくないなぁ。

だって、それだと「豚汁」が中心でしょ?
逆に豚汁のことを「甘くないイナムルチ」と、
呼んでやりたいんだぜ!

豚汁ファンのほうでも、一緒にしないでくれっ!!
なんて思っていたりしてね。はは。

さて、沖縄では、行事料理の汁物として、
中身汁」か「いなむどぅち」が出されることが
多いんだけど、どちらも作るのに時間と手間がかかる。

だから、客のふるまい料理として「いなむるち」を出せば、
あなたのカブがあがることは、間違いないだろう。

イナムルチ用のみそ」なんてのも、
普通にスーパーで売られているから、
味付けに関しては、それほど心配をしなくてもいい。

いなむどぅちを作るにあたって、気を付けたいポイントは、
材料を切り揃えるということと、ダシをしっかりと取るということ。


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「いなむどぅち」作り方

いなむどぅち

料理材料

  • 豚肉(Bロース)
  • カステラかまぼこ
  • 干しシイタケ
  • コンニャク(いなむどぅち用も販売されています。)
  • 厚揚げ
  • 白みそ(いなむるちみそ)

 

 
※沖縄では、肉の部位にAロース、Bロースというのがあるんだけど、
AとかBとかは、お肉の等級を表しているわけではありません。
モモに近いほうのロース部位をAロース、
肩に近いリブロースをBロースと呼びます。
 

 
豚肉をかたまりのまま、お湯でゆでます。
(Bロースと書きましたが、三枚肉でも。)

一度茹でこぼして、再び弱火で30分ほど茹でます。
その時の茹で汁も使うので、捨てないで。

肉を取り出した茹で汁を沸騰させ、カツオ節を入れて、
豚+カツオのダシを取っておいてください。

(もちろん、カツオ出汁を別に取ってもいいですよ)

干しシイタケの戻し汁も使いましょう。

豚肉が茹で上がったら、材料を同じ大きさに切り揃えます。
1センチ幅の長さ5センチ、厚さ2ミリくらいの短冊切りに。

コンニャクは、沖縄ではイナムルチ用に
カットされたやつが売られています。

沖縄には、「カステラかまぼこ」ってかまぼこがあるんだけど、
料理に使われるのは、このカステラかまぼこが多いです。

卵をたっぷり使って蒸した、カマボコ板のない、
巨大なカマボコです。(普通のかまぼこの約6倍程度)

大きさを切り揃えることの多い、沖縄の行事料理には、
この大きなカマボコがちょうどいいのです。

本土にも、カステラかまぼこってあるけど、
それともまた違うんだよな。本土のカステラかまぼこ
の方が黄色いから、卵もたくさん使っているはず。

中身汁や、どぅるわかしーなんかに使われるかまぼこも、
このカステラかまぼこです。

人によっては、仕上がる前にカステラかまぼこを、
加えたりするけれど、カステラかまぼこからも、
美味しいダシが出るので、ことこと煮込んだ方が、
私は好きだなぁ。

かまぼこは、煮るとふっくらと膨らむので、
他の材料よりも、気持ち小さめに切る感じがいいかも。

全ての材料を加え、沸騰させ、アクをとりながら
弱火で20分ほど煮たら、味噌を加えて、さらに
20分ほど弱火で煮込んで、完成です!!

ダシをたっぷりと使う沖縄人

豚+カツオ+シイタケの合わせ出汁は、
うまみが10倍以上になるということを、
何かで読んだことがあります。

(昆布+かつお+しいたけなら30倍とも!)

沖縄では、割とこのパターンの合わせだしを、
使うことが多いんですが、いなむどぅちだけに
限らず、汁はやはり出汁が命ですよね。

沖縄は、カツオ節(全国平均の7倍以上)も昆布も県民一人当たりの
消費量が全国でナンバーワンだと言われています。

(昆布は沖縄では取れないんですけどね。)

で、生のキノコは、沖縄は全国最下位の消費量なんですが、
干しシイタケに限っては、全国上位の消費量。

つまり、沖縄の料理には、それだけ
ダシをたっぷりと使ってるわけなんです。

なのに、さらにダシの素加えたりするからね。

沖縄の風味調味料の消費量は一位っていうしさ。
意味わからんね。どんだけ、旨味好きなんだよ!!
って感じだ。ただ、意外にも、
塩や砂糖なんかは消費量は少ないんだよ。

つまり、沖縄はダシを利かす食文化なんだな。


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コーレーグースの使い方!沖縄そばだけじゃーもったいない!

島唐辛子を、泡盛につけた「コーレーグース」。

名前の由来が、色々ある。

高麗の草⇒コーレーグース
高麗の薬(ぐすい)⇒コーレーグース
高麗胡椒(九州地方での唐辛子の呼称)⇒コーレーグース
高麗の(唐辛子を)古酒(クース)につけたもの⇒コーレーグース

などなど、説は様々だが、
ようは、沖縄の激辛調味料なのである。

沖縄そばの卓上調味料3点セット

主に、沖縄そばの薬味として使われることが多く、
沖縄の食堂や沖縄そば屋には、ほぼ常備されている。

島唐辛子自体は、18世紀ごろには、すでに沖縄に伝来していたが、
泡盛につけた「コーレーグース」の歴史は、比較的新しいようだ。

調味料のコーレーグスの歴史は比較的新しい。明治期にハワイに移民した沖縄県民が、ハワイのチリウォーターを参考に作ったのが起源である。その後、帰郷時に沖縄県に伝えられ定着した[1]。チリウォーター(Chili pepper water、Chili water)はハワイで一般的な卓上調味料で、水と塩と唐辛子から作られる。
引用元:ウィキペディア

 
他にも、ブラジルへの移民者たちが、現地のムーリョ・デ・ビメンタという、
唐辛子を芋の汁につけた香辛料を真似て作ったという説もある。

沖縄では昔、芋を焚いた汁を一升瓶に詰め、
それを腐らせて「酢」を手づくりしていた人もいるというから、
これもありそうな話だ。


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コーレーグースの使い方

コーレーグースは、沖縄そばの卓上調味料として、
使われることが多いのだが、沖縄そばだけじゃあ、
ちょっと、もったいない!

腐れるわけじゃないけど、
沖縄そばだけだと、なかなか使いきることも難しいしね。

実は、コーレーグースは、いろいろな使い方ができる。
基本的には、一味唐辛子と同じように使えば、いい。

辛味と、独特の風味を楽しめるだろう。

ちなみに、コーレーグースは、
たくさん使いすぎると、食えたもんじゃないから、
使用量には気を付けなければいけない。
 

醤油にワサビ代わりに、ちょこっと加えても、
いつもとは違う、刺身の食べ方として面白い。

酢味噌に、コーレーグースを加えて、
ピリ辛酢味噌にしても、うまいぞ。

炒め物に、ちょこっと数滴加えるだけで、
ピリ辛の風味豊かな、南国風のメニューに変化する。

ナンプラーとも、相性がいいから、
一緒に使うと、一気にアジアンチックな料理に仕上がる。

沖縄そばに入れるくらいだから、
ラーメンやうどん、みそ汁、鍋物などの、
汁物に入れるのも、おいしい。

タバスコ代わりに、
ピザやパスタにかける人もいる。

トマトソースに入れる人もいれば、
ペペロンチーノに利用する人もいる。

ラー油代わりに、餃子のつけだれに、
加えるのもアリだ。

豚肉料理に、使う人もいるね。
例えば、ミミガーの和え物だったり、
ラフテーなどに、ちょこっとかけたりね。

もう、本当にいろいろ使えるんだけど、
慣れないうちは、温かいものに入れたり、
加熱した調理法の方が、抵抗なく食べることができるはず。


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コーレーグース中毒

コーレーグースに、慣れると、
何にでも、コーレーグースをかけちゃう人だっている。

だってさ、結局「泡盛」じゃん。
で、唐辛子じゃん。

中毒になる人が、いるわけさ。
タバスコだって、阿保みたいにかける人いるでしょ。

もう、味とか関係なく、
とにかく辛ければいいっていうね。

タバスコの場合は、酔っぱらうことはないけど、
コーレーグースは、結局お酒だからさ、
中毒性があるといえばあるんだよね。

で、うまいしさ。

コーレーグースを使った激辛イカスミチャンプルー!

さて、コーレーグースは、あまり難しく考えずに、
辛味を足したいときに、使えばいいんだけど、
ここでひとつ、コーレーグースを使った料理を紹介しよう!

コクがあって、おいしいイカスミソーメンチャンプルーに、
コーレーグースを加えた、激辛ソーメンチャンプルーだ!!

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激辛イカスミそーみんチャンプルー
 
材料:ソーメン・ニンニク・イカ・豚肉細切れ・ニラ

  1. フライパンでニンニクみじん切りを熱する
  2. フライパンに、油とニンニクみじん切りを入れ、
    弱火で色づく程度に熱する。
    (色がついたら、ソーメンの茹で汁を少し加える。
    そうすると、焦げることはない)

  3. ソーメンを茹でる
  4. 同時に、ソーメンを茹でておく。
    茹ですぎてはいけない。
    茹で上がったら、流水で洗って、水を切っておく。

  5. 豚肉とイカの細切りを炒める
  6. ニンニクの入ったフライパンで、
    豚肉とイカの細切りを炒める。
    (イカは、イカの塩辛を使っても!その場合は、
    味付けに注意してね。)

  7. ソーメンとニラを炒める
  8. 炒まったら、ソーメンとニラを加える。
    (ソーメンを入れた後は、大急ぎ!火は少し弱めておく)

  9. 味付けする
  10. 塩と醤油、ダシの素で味付けし、イカスミを加え、熱を加える。
    (沖縄そばの濃縮ダシなどで、味付けしても!
    また、醤油の代わりにナンプラーを使ってもグー!)

    一度、味見をしてから、味がきまってから、
    コーレーグース少々を加える。

  11. 完成!

 
2014ika
辛いのが好きな人は、食べる際に、
さらにコーレーグースを好みでふりかけて!

イカスミそーみんチャンプルーは、
コクがあって超おいしいんだけど、
辛味をプラスすると、お酒の場でも喜ばれます。

ただ、歯が真っ黒になるけどね。


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コーレーグースの作り方はこちらから>>

コーレーグース!作り方も簡単な沖縄の激辛調味料!

東南アジアの国々など、暑い国というのは、
辛い食べ物を、好んで食べているイメージがある。

しかし、食材や風土の似ているはずの沖縄には、
不思議なことに辛い料理がない。

ゴーヤーやンジャナ(苦菜)などを使った、
苦い料理はあるけれども、
不思議と辛い料理は、無いのだ。

「コーレーグース」沖縄の唐辛子

しかし、「コーレーグース」という、
激辛な香辛料は存在する。(コーレーグスとも)

コーレーグースとは、島唐辛子と呼ばれる、
沖縄の激辛唐辛子のことだ。

島唐辛子は、キダチトウガラシという唐辛子の別名で、
鷹の爪の1.5~2倍程度の辛さがある。

沖縄2014442

鷹の爪に比べると、小振りなのだが、
その辛さは大変なもの。

間違って、島唐辛子に触れた指で、
顔に触ったりすると、途端に腫れ上がるほど強烈!

私が小学生の頃、悪いことをした先輩が
親に罰として、ちんちんに島唐辛子をつけられて、
叫ぶように泣いていた姿が忘れられない。

考えるだけで身の毛がよだつ、罰である。
今から考えると、「虐待」でしかないが。

島唐辛子は、育つにつれて、
青⇒黄色⇒だいだい⇒赤と、
色が変化していく

一般的には、赤色になってから、
収穫することが多いが、
青いうちからも使うことが出来る。

不思議なことに、青い島唐辛子は、
赤い島唐辛子よりも、ずっと辛いという人もいるし、
全然辛くないという人もいる。

育て方や、育てている年月、
種によって、その辛味も違ってくるようだ。

青いやつは、よく刺身を食べるときに、
醤油を入れた皿の中で、島唐辛子を潰しながら、
食べたりするが、これがまたうまい!

島唐辛子は、生であれば冷蔵庫に入れておけば、
1週間程度はもつし、乾燥させてもいいし冷凍保存も効く

「コーレーグース」沖縄の激辛香辛料

ちょっと、ややこしいのだが、
島唐辛子のことを、「コーレーグース」と言うと書いたが、

その島唐辛子を、泡盛につけたものも、
また「コーレーグース」と呼ばれ、
沖縄では、なくてはならない調味料として利用されている。

コーレーグースは、主に、沖縄そばの卓上調味料として、
ほとんどの食堂や沖縄そば屋には、常備されている

沖縄そばテーブル調味料セット
沖縄そばには欠かせない3点セット!
コーレーグース、紅ショウガ、七味唐辛子!

使用量に注意!

この「コーレーグース」の辛さは、半端ないので、
何も考えず、どぼどぼと入れてしまったら、
とても食べられないものになってしまうので、注意が必要だ。

また、「泡盛」なので、当然のことながら、
使いすぎると、酒気帯び運転になってしまう可能性もある。

(ただし、酒気帯びになるほど入れたら、
すでに、沖縄そばの味ではなくなっているのだが…)

コーレーグースは、
一振りで味や香りが激変するほど、
インパクトの強い調味料なのである。

はじめは、そば本来のダシの味を楽しみ、そして、
コーレーグースを入れて、味を変えて楽しむ。

私は、沖縄そばは、コーレーグースを入れて、
はじめて完成されるとさえ、思っている。

コーレーグースの作り方

このコーレーグースだが、既製品も販売されているが、
作り方はいたって簡単。

島唐辛子をよく洗い、ヘタを取ったら、
しっかり乾燥させ、後は瓶に泡盛と島唐辛子を入れるだけ。

泡盛に島唐辛子をつけておくだけなので、
自家製コーレーグースを作っている人も多い。

生の島唐辛子でも、乾燥でも、
冷凍したやつでも、泡盛に入れるだけだ。

ただ、生の島唐辛子であれば、(ヘタを取って)
2日ほど天日に干してから入れると、
生のものを入れるより、香りや旨味が濃縮されて、
なおいいということも聞く。

基本的に、泡盛は何でもいい。
アルコール度数の高いもののほうが、
いいという人もいるが、30度のものでも問題ない。

個人的には、泡盛の3合瓶につけると、
インテリアとしても、かわいいと思っている。

最低2週間くらいは、置いた方がいいだろう。
泡盛にうっすらと色がついてくる。

それとは逆に、漬ければ漬けるほど、
島唐辛子の色は抜けていく。

完全に島唐辛子が白くなったら、島唐辛子のほうは、
辛味が抜けて、泡盛に辛味が移っているということだ。

使っているうちに、
コーレーグースの量が減ってきたら、
泡盛を継ぎ足していけばいい。

その際に、辛さをみながら、
島唐辛子も足していく。

その際、いつも使っているものならば問題ないが、
島唐辛子によって、辛さが違ったりするので、
少しづつ足すほうが賢明かもしれない。

なお、時間が経ったものほど、
まろやかになっていく。

出来上がったコーレーグスは、
沖縄そばの薬味以外にも、チャンプルーや、
刺身やカレー、汁物など何にでも利用できる

料理研究家のケンタローも、
はまった激辛調味料だ。

泡盛が苦手ならば、あえて勧めないが、
ぜひ、トライしてほしい調味料である。

コーレーグースの使い方>>