那覇市寄宮のJAおきなわ真和志支所1Fにある、
「沖縄すば処 月桃」。
(「そば」のことを、「すば」と言ったりする。
沖縄すばって言ったほうが、本物っぽい気もするな。)
「沖縄すば処 月桃」では、
「木灰(もっかい)そば」が売りだということで、
ずっと気になっていたのだが、ようやく食べることができた。
木灰そばというのは、
麺を作る際に、つなぎとして
かん水ではなく、木灰を使っているものだ。
木灰とは、木を燃やした後の灰のことだが、
木灰を直接、麺に練り込んでいるわけではない。
木灰を水に浸した、その上澄みを使うのである。
それが、昔ながらの沖縄そばの麺の作り方なのである。
木灰汁は、かん水と同じような使われ方をし、
効果としては、麺が切れにくくなる。
そして、麺にコシを与えるのだ。
ただし、木灰を使っているからといって、
昔ながらの沖縄そばの麺になるわけではない。
これについては、あとでウンチクをたれることとして、
「沖縄すば処 月桃」の沖縄そばを、紹介しよう。
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こってり味は白濁スープ
「沖縄すば処 月桃」の特徴的なところの1つが、
「こってり」味のスープだろう。
「沖縄すば処 月桃」で食べるなら、
一度は食べて欲しいのが、このこってり味である。
月桃のこってり味のスープは、見ての通り、白濁している。
「沖縄すば処 月桃」では、そば汁を、
あっさりとこってりから選ぶことが出来る。
あっさり味は、真昆布とカツオ、豚と、
そして秘密の野菜を加えて、出汁をとっている。
そして、こってり味は、言うなれば、
とんこつラーメンの、匂いが抑えられているバージョンだ。
沖縄そばでは、豚出汁が強いお店でも、
白濁しているところは少ない。
豚出汁を取る際に、豚骨ラーメンのスープを作るように、
たぎらさない(ぐつぐつぐらぐらさせない)のだ。
だから、豚出汁の割合が多い店でも、
スープは透明なところが多い。
しかし、この「沖縄すば処 月桃」のこってり味は、
綺麗に白濁している。
つまりは、長時間たぎらせて、
豚出汁を取っているのだ。
ただし、豚骨ラーメンのスープほど、
匂いが強いわけではないので、
豚骨ラーメン程には、沸かせていないのかもしれない。
ここ「沖縄すば処 月桃」では、
あっさり味も、こってり味も、出汁を長時間(八時間以上)、
じっくり時間をかけてとっているそうだ。
この、月桃のこってり味。
麺も、ラーメンのようにモチモチしているから、
まるで、豚骨ラーメンを食べているかのよう。
スープは、濃厚でうまい!
しかし、沖縄そばを食べている感じはしない…
というのが、私の正直な感想だ。
あっさり味はカツオが利いているスープ
これは、あっさり味。
カツオが利いたスープだ。
上にのっている、肉の煮汁の味がスープに混ざり、
若干甘めのスープになっているのが、
個人的には、残念に思うところ。
肉の煮汁と合わさり、
スープが絶妙に仕上がっているという、
沖縄そばもあるにはあるんだが、
月桃さんの沖縄そばの場合には、
もしかすると、肉を沖縄そばの上にのせるのではなく、
別皿で提供した方が、よりスープを美味しく味わえる気がする。
出汁を取る際に加えられる、
野菜の甘さも加わっているだろうから、
余計に、甘く感じるのかもしれない。
肉について
沖縄そばの上にのる肉はどれも、
柔らかく煮込まれている。
そして少し、甘めの味付け。
肉をたくさん食べたいという、欲張りな方には、
- ソーキ
- 軟骨ソーキ
- 三枚肉
の3種類の肉が入った「肉舞(ししまい)すば」がおすすめだ!
大盛り・普通盛 ¥700
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麺について
「沖縄すば処 月桃」の麺は、
モチモチぷりぷり、ラーメンのような麺だ。
これは、最近の沖縄そば屋の流行というか、
手打ち麺を使っているところは、
このような麺のところがほとんどだ。
つまりは、「生麺」であり、
注文が入ってから、麺をゆでるタイプだ。
もちろん、「生麺」はうまい…うまいんだが、個人的には、
このような麺を、「沖縄そば」と呼んでいいのか、
いつも、疑問にも思うところなのだ。
少なくとも、昔ながらの沖縄そばの麺とは、全く違う。
個人的には…
沖縄の、昔ながらの手打ち製麺を目指し、
「木灰を使う」という、こだわりがあるのであれば、
茹でおいて、油をまぶし、自然冷却させる…
という、工程も踏んでほしいと思うのだ。
そうでなければ、あの独特の食感の麺にはならない。
どれが旨いとか、そういう話ではなくて、
そもそもが、じゃあ「沖縄そば」ってなんなのさ?
って考えた時に、沸いてくる思いなのだ。
もちろん、今のもちもちぷりっとした、
食感の麺も、美味しいのだけれど、
茹でおいて、油をまぶし、自然冷却させる…
という一連の工程を踏まないのであれば、
木灰を使おうが、かん水を使おうが、
そこに大きな差は生まれないのである。
これは、「沖縄すば処 月桃」の麺だけでなく、
最近の自家製手打ち麺を、売りとしている、
沖縄そば屋全部に、思うことなんだ。
違いが出ないところに、
こだわりを持っているとすれば、
それは、自己満足でしかないと思うのだ。
もちろん、これは私個人の意見であるし、
私こそ、変なところにこだわっているのかもしれないが。
まとめ
「沖縄すば処 月桃」は、つけ麺もだしている。
月桃の葉や月桃粉を煉りこんだ麺を、
特製の汁につけて食べる「涼風月桃すば」。
画像:http://www.churaguru.net/
限定10食で、売り切れ御免だ。
他にも、豚と鶏からとったダシから作る「カレーすば」、
など、いろんな沖縄そばの可能性に、チャレンジしている。
どれも、個性あふれる「そば」ばかりなので、
ファンや、リピーターも多いだろう。
また、並盛も大盛りも、
価格が変わらないというところも、
男性客には、嬉しいポイントかもしれない。
ちなみに、ここのじゅーしーは、
そば出汁を使って炊きあげているようだ。
沖縄そば屋は、どこもある程度うまい。
ただし、それがリピートにつながるかというと、
難しいところだ。
沖縄そばを食べる場合…
- 安くて、ある程度うまい
- 場所的に、通いやすい
などといった、理由で、
店を選ぶ人の方が、圧倒的に多いはずである。
数ある沖縄そば屋の中で、個性をはっきりと打ち出していくことで、
しっかりとしたリピーターをつかまえている、
「沖縄すば処 月桃」さんのような店は、素晴らしいと思う。
「沖縄すば処 月桃」は、国際通り入口付近に、
安里店もオープンさせている。
こちらは、夕方から深夜営業をしている店だ。
飲んだ帰りなんかに、締めとして、
こってり味なんか食うと、ハマっちゃう人、多いんだろうなー。
「沖縄すば処 月桃」案内
住所 那覇市寄宮3-10-1 JAおきなわ真和志支店1F
電話番号 098-835-0979
アクセス JAおきなわ真和志支店の1F
営業時間 11:00-19:00(LO 18:30) 日祝~14:00
定休日 なし
席数 28
個室 なし
支払い カード利用不可
駐車場 無料 (JAの駐車場が利用できます)
メニュー
- 沖縄すば(三枚肉・かまぼこ)
- 本ソーキすば(ソーキ肉・かまぼこ)
- 肉舞(ししまい)すば (ソーキ・軟骨ソーキ・本ソーキ)
- 軟骨そーきすば(炙り軟骨ソーキ)
- ゆしどうふすば (ゆしどうふ・ほぐし肉・かまぼこ)
- カレーすば (三枚肉・かまぼこ)
- 涼風月桃すば(炙り軟骨ソーキ)
大盛り・普通盛 ¥550
小盛り ¥500
大盛り・普通盛 ¥700
小盛り ¥650
大盛り・普通盛 ¥700
小盛り ¥650
大盛り・普通盛 ¥600
小盛リ ¥550
大盛り・普通盛 ¥600
小盛り ¥550
大盛り・普通盛 ¥600
小盛り ¥550
限定10食/1日 ¥600
セットはプラス ¥150
セット内容 各すば プラス(じゅーしー・もずく酢・フルーツ)
(2014年8月現)
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