ねえ、「石敢當」ってなんって読むの?
ん?ああ、「いしがんとう」って読むんだ。
沖縄には
「石敢當」って名前の人が多いんだね。
ち、違うよ。それ表札じゃないよ!
確かに…表札にも見えるが…
沖縄を歩いていると、あちらこちらに、
この「石敢當」と書かれた、石碑があることに気がつくだろう。
数が多いので、「石敢當」という名前が、
沖縄に多いんだなぁと勘違いする人もいるという。
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石敢當とは?
石敢當というのは、
実は、魔除けのための石碑なのだ。
沖縄だけかと思ったら、
どうやら鹿児島にもあるようだ。
ただし、沖縄だと「いしがんとう」と読むが、
鹿児島では「せっかんとう」と呼ぶ。
また、全国にも少数ながら、
石敢當が存在するらしい。
石敢當(いしがんどう、いしがんとう、せっかんとう)は、石敢當などの文字が刻まれた魔よけの石碑や石標。石敢当、泰山石敢當、石敢東、石散當、石散堂、石厳當と書かれたものもある。中国で発祥したもので、日本では主に沖縄県や鹿児島県で見かける。
ウィキペディアより引用
通常、石敢當は、丁字路や三叉路に置かれる。
悪霊のことを、「やなむん」、
悪風のことを、「やなかじ」という。
まあ、みんな似たようなもので、悪霊悪鬼のことと考えていい。
沖縄では、「まじむん」は、直進する性質があり、
曲がり角の突き当りにぶつかると、そこの家に入ってくると言われる。
(まじむんは、アホなのか?)
だから昔からある道は、角をなだらかなカーブにしていたり、
丁字路や三叉路などの突き当りには、
石敢當を置いて、まじむんから家を守っているのだ。
沖縄で現存する最も古い石敢當は、
久米島にあり、1733年に作られたものだ。
だから、少なくとも180年以上前から、
存在する風習なのである。
石敢當の由来
「石敢當」の名前の由来には、諸説あって、
唐の武勇の名前であるとか、孟子の言葉からきているとか言われている。
唐の武勇の名前説としては…
敢當は「向かうところに敵がない」の意で、
中国五代晋のころの勇士の名であるとか、
石敢當という、無敵の力士がいて、
その名前にあやかったというものである。
他にも、石敢當とは、姜太公(太公望)のことであり、
姜太公が、鬼や妖怪を鎮める力を持つからという説もある。
廃れる風習
戦前までは、不幸が続いたり、
風水的に、家の方角が悪い場合などには、
石敢當が作られ設置されていた。
最近では、その風習も薄れてきている反面、
本来の意味や、設置場所とは関係なく、
デザイン的な意味で、設置されることも多い。
また石碑ではなく、プラスティック製のものだったり、
壁に直接ペンキで書かれていたりするものもある。
ちなみに、まじむんは、
石敢當とぶつかると、砕け散ると言われている。
私の友達は、酔っぱらって転んで、
石敢當に頭をぶつけ、大量出血したことがあったが、
あいつはきっと、まじむんだったんだな。
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