首里にある、「首里そば」は、
沖縄そばの名店との評判も高い。
1993年に閉店した、首里の伝説の沖縄そば屋「さくら屋」直伝の、
伝統的な「沖縄そば」の製麺方法にこだわっている名店である。
沖縄そばの麺を、手打ちする店も増えてきたが、
「昔ながらの手打ち麺」で、なおかつこれほど完成された、
沖縄そばを出すお店は、「首里そば」以外に、まずない。
観光客の方に、おすすめの沖縄そば屋を教えろと言われれば、
私は、まずこの首里そばを紹介したい。
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麺へのこだわり
「首里そば」は、伝説の名店
「さくら屋」のそば打ちの技術を唯一継承している店だ。
首里そばの一番の特徴でもある、コシの強い麺は、
好みがはっきりと、別れるところでもあるだろう。
「硬い」だとか、茹で方が足りていない…
なんて、感じる人もいるようだ。
しかし、首里そばの、いや、「さくら屋」のそばの麺は、
「あの状態」で、正しい硬さなのである。
私の記憶が確かならば、さくら屋の麺は、
もっと硬かった気さえするくらいだ。
(…といっても、味も何もわからない学生時分のことだが。)
コシの強さが特徴の首里そばの麺は、
選び抜いた小麦粉に「かんすい」を加え、
2時間かけてテコの原理で、こねる。
画像:http://shurisoba.shop-pro.jp/
さらに手もみし、5時間ほど寝かすことで、
あの強靭なコシを持つ、麺に仕上がるのだ。
こだわり抜いた無漂白の小麦粉は、
季節や気温によって配合を変える。
今回食べた麺は、少しだけ黒っぽかった。
黒っぽい小麦粉を混ぜていたのかもしれない。
小麦粉を選び抜いているというだけあって、
確かに、麺がうまい。
本来の沖縄そばの麺の作り方としては、
「木灰」の上澄み液を使って、小麦粉を練っていくのだが、
首里そばでは、「かんすい」を代用している。
私の中では、「木灰」を使おうが、「かんすい」を使おうが、
大きな違いは感じない。
麺を打つのに、2時間以上。
それを寝かすこと、5時間以上。
さらに、営業前に麺を茹であげ、
油をまぶし自然冷却させておく…
この作業が、あの独特の麺の食感を作り上げるのだ。
ただ、一つ。
個人的に残念に思っていること…
それは、麺の太さが
バラバラすぎることだ。
以前から、麺の太さに違いはあったが、
今回食べた沖縄そばの麺は、あまりにも太さが揃っていなかった。
当然、太さが変われば、麺の茹で上がり方も変わるわけだ。
(もしかすると、同じ太さの麺だけを一緒に茹でているのか?)
手打ちであるから、麺の太さの不揃いは、
「愛嬌」だとも言えるが、それにしても不揃いだ。
それ以外の「こだわり」から、考えると、
もしかすると、わざとなのかもしれないが、
不釣り合いのようにも、思えるのだ。
食べ終わるのは、5分。
一杯の沖縄そばが作られるまでにかかった、
手間や時間を、あなたは感じとることができるだろうか?
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洗練されたダシ
首里そばのダシ(スープ)は、
透き通っていながらも、旨味がつまった深い味わい。
豚肉、かつお節、島マース(塩)という、シンプルな材料から、
ダシを取っているのだが、厳選した素材を、
時間をかけて最大限の旨味を引き出している。
奇をてらったり、特に変わったことをしているわけではない。
ただ、ただ、素材にこだわり、丁寧に時間をかけて、
麺もスープも作っているというだけなのだ。
上にのる具は、三枚肉と赤肉(ロース)、白かまぼこだ。
「首里そば」では、沖縄県産の豚肉にこだわり、
豚肉の品質には絶対に妥協をしない。
泡盛をふんだんに使い、時間をかけて煮込んでいる三枚肉と赤肉は、
超柔らかく仕上がっていて、豚肉のうまさが詰まっている。
ぜひ、目をつぶって豚肉を味わってほしい。
豚の匂いがするのである。
豚の匂いといっても、嫌な臭さではない。
たっぷりと使用される泡盛の香りと、
うまさの詰まった豚肉の匂い。
厳選された豚肉を使って、
丁寧に時間をかけて、煮込んでいることがわかるだろう。
普通の沖縄そばには、薬味として
紅ショウガがのることが多いが、
首里そばでは、生の針しょうががのっている。
これがまた、洗練されたダシと合わさって、
うまいのだ。
私は、沖縄そばを食べるときは、
まずは通常のダシで頂き、その後、
「コーレーグース」を加えて、
ダシが完成するとさえ、思っているのだが、
首里そばの、スープは、
「コーレーグース」を加えなくとも、
針しょうがによって、すでに完成されている。
じゅーしーは、沖縄の炊き込みご飯。
あっさりした味付け。
テーブルに置かれているのは、コーレーグースと、
七味唐辛子に、黄色と赤が印象的な沖縄のお箸(うめーし)
超混む首里店
首里にある本店には、駐車スペースが6台分しかない。
さらに、近辺の道はせまく、縦列駐車になるため、
大きな車では、不便かもしれない。
近くに有料パーキングあり(300円)
有料パーキングの方が、駐車しやすく、
食べている途中で、車の移動をしなければならないなど、
面倒くさいことがない分、気が楽かも。
県庁店
県庁の地下1階でも、首里そばを食べることができる。
雰囲気としては、首里店の方がいいのだが、
県庁店では、飲み物がセルフサービスで飲め、
さらに、ちんすこうがついてくる。
じゅーしーは、メニューに無いようだ。
アクセスや駐車も便利で、
時間がないのであれば、県庁店を利用するのも手だ。
首里そばデーター
首里そば
沖縄県那覇市首里赤田町1-7
コンサートギャラリーしろま1F
電話 098-884-0556
11:30~14:00(売り切れ御免)
定休日 日・祝日
席数
24席 (カウンター4席 テーブル 4×2、8×1席 座敷 4×1席)
完全禁煙
メニュー
首里そば 並み 500円
小 400円
大盛り 600円
じゅーしー 200円
こーりぜんじゃい 250円
(氷ぜんざい)
おにぎり 100円
煮つけ 450円
煮つけ・おにぎりセット 500円
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